とよちゃん とよちゃん

たけさん、東横線ってかなり歴史が長い路線なんですよね?

たけ たけ

1927年開業だから、もうすぐ100年だよ。俺が使い始めた10年ちょっとの間だけでも、渋谷駅の地下化とか新横浜線開業とか、大きな変化がいくつもあった。

とよちゃん とよちゃん

100年の間に、街も電車もぜんぶ変わっていったんでしょうね。

たけ たけ

そうなんだよ。しかも東横線の歴史って「沿線の街づくりの歴史」でもあって、そこが面白いんだ。

とよちゃん とよちゃん

街と一緒に育ってきた路線なんですね。詳しく聞きたいです!

たけ たけ

よし、開業前夜から最新の相鉄直通まで、流れで振り返っていくね。

東横線は1927年(昭和2年)の開業から、間もなく100年を迎える歴史ある路線です。私は沿線に住んで10年以上ですが、その短い間だけでも直通ネットワークの拡大や駅の改良が続き、「今も進化し続ける路線」であることを日々実感しています。この記事では、開業前夜から2023年の相鉄直通、そして現在進行中の渋谷再開発までの流れをたどります。

開業と沿線開発の時代(1920〜30年代)

東横線の前身は、1920年代に設立された東京横浜電鉄です。当時の実業家・五島慶太らが中心となり、東京と横浜を結ぶ鉄道と沿線の宅地開発を一体で進めるという、現在の東急グループの原型となる事業モデルを打ち立てました。1926年に丸子多摩川(現・多摩川)〜神奈川間で運行を始め、1927年に渋谷まで延伸、東京・横浜の両都市が一本の電車で結ばれました。

特徴的だったのは、鉄道を通すだけでなく沿線の街そのものを作っていったことです。学校の誘致や住宅地の分譲を進め、田園調布に代表される計画的な住宅街が育っていきました。日吉への大学キャンパス誘致もこの流れの中で実現したもので、「学生と住民が電車に乗る理由」を沿線に作り込んでいく手法は、今の私鉄経営の教科書のような戦略でした。現在の東横線沿線の「住宅地としてのブランド」は、この時代に種がまかれたと言えます。

戦後の成長と直通運転の始まり

戦後の高度成長期、沿線人口の増加とともに東横線は輸送力増強を重ねます。編成の増強や急行運転の充実が進み、通勤路線としての性格が強まっていきました。大きな転機は1964年の日比谷線との直通運転開始です。中目黒を接点に地下鉄とつながり、都心へのアクセスが飛躍的に向上しました(この直通は2013年に終了し、役割は副都心線直通に引き継がれます)。

車両も進化を続け、ステンレス車両の導入や編成の長大化が進みました。現在の主力は5050系で、優等列車には10両編成も走っています。かつての渋谷駅は地上にあり、かまぼこ型の屋根が印象的なターミナルでした。あの風景を覚えている方には、現在の地下5階のホームは隔世の感があるはずです。

平成以降の大変革

平成から令和にかけて、東横線は立て続けに大きな変化を経験します。主な出来事を表にまとめました。

出来事
2000年 目黒線の運行開始(武蔵小杉方面の系統分離が進む)
2004年 みなとみらい線開業、横浜〜元町・中華街へ直通
2013年 渋谷駅地下化、副都心線と直通運転開始
2023年 東急新横浜線開業、相鉄線との直通開始

2004年のみなとみらい線開業では、横浜駅の東横線ホームが地下に移り、桜木町駅までの区間が廃止されました。長年親しまれた東白楽〜桜木町間の高架跡は、現在は遊歩道として整備が進められています。2013年の副都心線直通は、渋谷駅の地上ホーム廃止という大きな痛みを伴いつつ、埼玉方面まで一本でつながる広域ネットワークを実現しました。地上駅最終日には多くのファンが別れを惜しみに集まったのを覚えています。

そして2023年3月18日、東急新横浜線が開業します。日吉から新横浜を経て相鉄線とつながり、7社局14路線が結ばれる巨大ネットワークが完成しました。新幹線駅の新横浜へ直通できるようになった意義は大きく、私自身、出張のたびにこの直通の恩恵を受けています。ネットワークの使い方は直通運転の記事で詳しく解説しています。

現在進行形の変化:渋谷駅再開発

歴史は現在も更新中です。渋谷駅周辺では「100年に一度」と呼ばれる再開発が最終章を迎えつつあり、渋谷スクランブルスクエアの第II期(中央棟・西棟)は2031年度の完成が予定されています。東急百貨店本店跡地では文化複合施設の建設が進むなど、東横線の起点・渋谷の風景はこれからも変わり続けます。毎日通っている身としては、定点観測するだけでも面白い時期です。

車内サービスの面でも変化が続いています。2023年からは東横線でも有料座席指定サービス「Q SEAT」が始まり、2025年には上り列車にも拡大されました。速く大量に運ぶ時代から、快適さを選べる時代へ。100年の歴史の最新ページは、そんな方向に進んでいるように感じます。

まとめ

東横線の約100年は、鉄道と街づくりが一体となって進んできた歴史でした。田園調布や自由が丘の街並みも、武蔵小杉の再開発も、その延長線上にあります。過去を知ると、いま乗っている電車や通り過ぎる街の風景が少し違って見えるはずです。東横線の基本情報とあわせて、沿線散歩のお供にしてください。

とよちゃん とよちゃん

鉄道の歴史というより、街づくりの歴史なんですね。田園調布の話、納得でした。

たけ たけ

そうなんだよ。線路の歴史と街の歴史がセットなのが東横線の面白さでね。

とよちゃん とよちゃん

渋谷の再開発が終わる頃、また風景が変わってるんでしょうね。

たけ たけ

100年目の東横線がどうなるか、沿線住民として見届けるのが楽しみだよ。